出典:新日本プロレスワールド

考察

一歩踏み出すメイ社長、2019年の新日本を語る。[プロレスTODAYインタビュー]

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昨今のSNS的なところでは、旗揚げ記念日やニュージャパンカップの話題で盛り上がっておりますが、ここはグッとこらえて地味ではありますが、メイ社長のインタビューを取り上げたいと思います。

解説でおなじみの柴田さんが編集長のプロレスニュースメディア「プロレスTODAY」がメイ社長にインタビューされています。

内容的にはメイ社長のコラム「ハロルドの部屋」で語っていることの総まとめ的な感じではありますが、とてもいいインタビューだったと思います。

その割にあまり話題になっていないようなので、少しご紹介。

 

一歩前に出るメイ社長。

過去に新日本ワールドで木谷オーナーが戦略発表会っていうのを年1回ぐらいやってたような記憶がありますが、最近やらなくなってしまいました。

実際の社内の会議みたいで、楽しみにしていたんですけどね。

その代わりと言ってはなんですが、メイ社長が積極的に各メディアに登場している印象です。

まず、この業界は本当に独特だと思います。(中略)例えばおもちゃ会社だったらリカちゃんのドレスの色やロゴを変更したところで社長が変わったからこうなったんだとか、外国人社長になったからなどと言われません。ですがプロレスは言われます(笑)。プロレスという商品はお客様の思い入れが強いんですよ。心の距離が非常に近い。(中略)それにプロレスというものの性質上、いろいろな経緯などを公に説明できない部分もあって、顔を出して経営するのは大変なこともあります。(中略)それからプロレス界は癖の強い(個性のある)ひとばかりです

引用:プロレスTODAY

本当にプロレス業界は独特でしょうね‥。

ツイッターを見る限り、試合で何か問題が起きたらメイ社長のせいにされてしまいがちですから。

試合以外の複雑な退団問題もすべての経緯を公表できるわけでもないので、はっきりとした物言いができないことは多々ありますよね。

先日の物議を醸した内藤vsタイチ戦の時も「ハロルドの部屋」で苦しい胸中を吐露しそうになっていました。

メイ社長としては、タイトルマッチにあまり乱入をさせたくないようで‥。

個人的には乱入以外が問題だったと思ってますが。

ケニー選手の東スポインタビューの時もいいましたが、新日本は「経営」「マッチメイク」「レスラー」がそれなりに独立していると思うので、社長の一存でそう簡単にマッチメイクやストーリーを動かせないと思うんですよね。

癖の強い(おそらく)外道さんが首を縦に振らないんだと推測します。

そこはプロレスラー出身ではない社長と、たたき上げのレスラーの間に、高い壁がありそうです。

ビジネスで言えば、ヘッドハンティングされてやってきたバイリンガル社長が、現場何十年の工場長と争うような感じでしょうか。

想像するだけで、胃が痛い!

 

会社経営は経営者の顔が見えたほうがいい場合と、よくない場合があると思います。(中略)商品にアップダウンがあったり、組織としてまだまだ弱い場合は責任者の顔が見えたほうがいいと思います。(中略)僕が表に立ってやってきたのは、先ほどのこういう人が経営してるから大丈夫ですよ、という安心感につながるのでは、という思いがあるからです。(中略)心無い言葉に嫌な気持ちになったりすることもありますが、そういう心無い言葉の破壊力が1だとしたら、応援していますよとか理解してくださる温かい言葉もファンの方からいただくこともあるんですが、その言葉の力は10くらいだと思います。

引用:プロレスTODAY

確かにメイ社長の前のブシロードから出向されてた手塚社長や原田社長の顔を全然覚えてませんね‥。

その前の菅林会長が社長だったときも全然前に出るタイプではなかったですし。

木谷オーナーは社長ではないし、それこそ猪木さんの親戚のサイモンケリー社長まで遡らないと前に出るタイプの社長はいないですね‥。

やはりみんなプロレスに巻き込まれたくないと思うんでしょうね、一線をひくために裏方に徹するというか。

そうやって考えると、あえて新日本の安心と信頼のためにリスクを背負って前に出てきてくれているメイ社長は、それだけで頼もしい存在です。

同時にファンからの怒りの矛先がメイ社長になることで、レスラーを守ることにも成功している気がします。

 

僕は出来るだけ東京以外にも足を運んでお客様に感謝の気持ちを直接伝えたいし、ファンの方の声を聞きたいと思っています。(中略)その中で、生の声を聞きたいというのが経営者として大事なのかなと思います。

引用:プロレスTODAY

内藤選手が2016年に木谷オーナーを挑発していたときに、もっと地方の会場に足を運んであなたの目と耳で確認した方がいいんじゃないですか、ってよく言ってました。

煽りの発言でしたが、内藤選手はけっこう本気で言っていたと思います。

メイ社長はまさにこれをナチュラルにやってのけてくれている感じです。

内藤選手と同じく根っからのプロレスファンっていうところも関係しているのでしょうか。

木谷オーナーがメイ社長の紹介VTRの中で、メイ社長を誘った理由に「プロレス愛があってなおかつ広げる力がある人」っていうのが一番のポイントって言ってましたね。

社長がプロレスの地方会場の空気を掴むのはすごく重要な気がします。

先日の長野会場のファンがリングの前まで行ってしまう事件とかもありますし、筆者の地元も少々マナーが悪いファンが多いと感じます。

そういう意味では東京のファンの方が観戦慣れしている気がしますし、地方の方が課題は多い気がします。

とにかくメイ社長が前面の矢面に立つことで、広報とクレーム処理と市場調査を同時にやっていると思うんですよね。

いやー、メイ社長にはホントに頭が下がります。

良い子のみんなは、あんまりメイ社長を困らせちゃだめだゾ!

 

Wドームに向けて新日本を広げるメイ社長。

炊飯器のようなモノを作っている企業とは違って、商品がプロレスそのものなんですよ。だから心理的要因が非常に大きく影響する業界だと思っています。面白いと多くの方に思われれば面白いし追い風にもなる。反対につまらない、流行ってないと思われれば売り上げは下がります。だからこそプロレスはマーケティング力が発揮できる挑戦の場所でもあり、非常に面白いと僕は思います。

引用:プロレスTODAY

これはかつて木谷オーナーが言っていた「流行っている雰囲気」を作りだすってことと同じことを言っている気がしますね。

普段生活していると流行っているから気になると思いがちですが、「流行っている雰囲気」は誰かによって作り出されてる‥。

これはこれで恐ろしい広告の世界ですが、逆にマーケティングのアイデア次第といったところでしょうか。

人にプロレス紹介するときも、「プロレス面白いよ」っていうより「プロレス流行ってるよ」っていう方が食いつきいいような気がしますしね。

 

でもコツコツとやっていたら、いつまでも飛躍的に大きく伸ばすことはできない。オリンピックイヤーの中で土日の東京ドームを取れて、しかも我々の勢いや試合の質も非常に高いですし、勝負をかけるならここだなと思いました。

引用:プロレスTODAY

東京ドーム2連戦についてのメイ社長の言葉です。

木谷オーナーは、自分だったらWドームをとても怖くてできない、って語ってましたが、メイ社長は大胆です。

でも、意外とWドームはリスク少ないんじゃないかなって思ってます。

両日とも満員にするのは難しいけど、3万人づつ入るのなら結構現実的で、両日合わせて6万人動員するなら成功と言っていい気がします。

特に地方や海外からドームにやってくるファンは必ず何泊かするでしょうから、2日間参戦する人は多いんじゃないでしょうか。

3万8千人を4万人にするより、来てくれた3万8千人にもう1日参加してもらう方が心理的なハードルは低い気がしますね。

 

ひとつは、何度も言うようですが、新しいファン層を取り入れること。特に子供さんですね、子供さんにもっと観て欲しい。

引用:プロレスTODAY

ちょっと関係ない話ですけど、自分が子供の頃はプロレスを総合格闘技のようにピュアに見ていました。

だからめちゃめちゃハマるし、推しが負けたときのショックは尋常じゃない。

でも年をとるにつれプロレスの裏側がわかってくると、一回見るのをやめました。

しかし、全部わかった上で見るプロレスの面白さに気づくと、もう海外ドラマ並の中毒症状をひき起こします。

WWEなんかはカミングアウトした状態でみんな熱狂してるわけです。

個人的にはサンタクロースみたいな存在としてのプロレスではなく、子供にも全部わかった上での面白さに気づいて欲しいけど、そういうわけにもいかないんだろうな‥。

 

我々は今年で47年の歴史があり、新日本独特のプロレスを展開しているわけで、その独特さというか、違いというか、我々の特徴をアピールしていくのが一番の重要点です。

引用:プロレスTODAY

これはWWEやAEWとの方向性の違いについて聞かれたときのメイ社長の答えですが、47年の歴史が紡ぐプロレスを大事にしていくとのこと。

WWEやAEWとはスタンスが違うので、あまり海外に迎合せず独自の道を歩んで欲しいものです。

しかし、海外団体に学ぶべきところもあるかと思います。

例えば、映像やポスターのビジュアルの洗練さが全然違うなーっていつも思ってます。

先日のAEWのチケットアナウンスパーティーの時の映像の演出はすごくシャレていました。

生配信の映像のロゴのモーションだったり、人名のキャプションにかっこいいエフェクトがかかっていたり、細かいところの映像のデザインがしっかりディレクションされていました。

プールでの会見の雰囲気もいいし、演出のレベルが違うなって感じました。

そしてダブルオアナッシングのロゴも筋肉感がなくてかっこいいんですよね。

ラスベガスの興行ってこともありますが、このスッキリとした感じは新日本にはありませんよね。

イメージビジュアルもかなり尖っています。

ビジュアル部分は新日本も最近力を入れつつあり、特に海外向けの動画はかっこよく作ってあります。

にもかかわらず、国内の動画はなんかおどろおどろしく野暮ったい感じがするんですよね‥、テレビ朝日がアレなのかな‥。

グッズも含めてしっかりとしたクリエイティブディレクターを入れて、もっと洗練されたかっこよさを追求してもいいんんじゃないかなって、ご提案したいです。

 

座右の銘にとらわれないメイ社長。

座右の銘なんてあったら、もうそれに囚われて進化しない人間じゃないですか。(中略)そのときどきで心に届く言葉は違います。日本人と外国人でも心に届く言葉は違うわけですし。何がいい悪いじゃなくて、そういうものだと思います。

引用:プロレスTODAY

最後に座右の銘を聞かれたメイ社長でしたが、座右の銘なんかにとらわれていないとのこと。

この辺りの感覚は面白いですね、日本人の社長ならすぐ座右の銘を答えそうです。

日本人とオランダ人の二つの心を持つメイ社長の柔軟さをよく表していると思います。

過去の当たり前の事柄を見直してみることも積極的に行っているようで、もうメイ社長には期待しかないですね。

 

ということで、ひじょうに読み応えのあるメイ社長のインタビューでした。

他にもいろいろ語っておられますので必読です。

不満があっても、メイ社長の悪口は言わないようにしよう。

 

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