出典:新日本プロレスワールド

L・I・J レビュー

真田聖也を融合させたSANADAの覚悟!深い青が奏でるIWGPへの序曲。[5.4福岡]

投稿日:

 

2016年4月に真田聖也からSANADAに変貌を遂げ、ロスインゴの一員として新日本に参戦し始めたSANADA選手。

あれから3年。

2019年5月4日、2度目のIWGP挑戦が決定し、福岡国際センターに登場したSANADA選手を見て、震えるぐらい驚いた。

マスクからコスチュームまで一新していたのは言うまでもないが、ロスインゴになってからトレードマークとなっていたモヒカンの髪を下ろし、キレイな金髪に染め上げていた髪型はかつての真田聖也を彷彿させるスタイルであった。

俺はモニターを2度見してしまうぐらい首を揺り動かし、「真田聖也だ!」と絶叫し驚愕し慄いた。

SANADA選手のこの試合にかける並々ならぬ覚悟を感じたのだ。

正直、この姿を見るまでSANADA選手がオカダ選手に勝つ可能性は、誤解を恐れずに言えば、ほぼ0%だと思っていた。

新日本を長く見ていれば皮肉なことに予想できてしまうのだが、ブシロード体制になってからの新日本はトップ4のレスラー、もしくは海外大物ゲスト以外が大阪城ホールと東京ドームのメインに立つことはない。

そして、どんたくのIWGP戦で勝利したレスラーは、そのまま大阪城ホールのメインに立つことを意味する。

この流れを考えれば、SANADA選手がオカダ選手に勝利することはないのだ、例えSANADA選手が5連敗中だったとしても。

だがしかし、入場時のSANADA選手の姿を見て、俺はSANADA選手がもしかしたらオカダ選手に勝てるのではないか!と最高に興奮した。

SANADA選手の覚悟は、少なくとも俺の心の中での対オカダ戦の勝利予想確率を0%から50%まで引き上げてくれた。

最後の最後までワンチャンあるんじゃないかと、ドキドキハラハラしながら試合にかぶりついた。

 

しつこいSANADAのエレガントすぎるプロレス総決算!

セミで行われた石井vsEVIL戦の意地と意地の張り合いのような新日本スタイルとは真逆の試合展開だが、静かにねっちりとレスリングを展開していくオカダ選手とSANADA選手の戦いは、これもまた昔ながらの新日本スタイルを彷彿としていた。

そして、ザック戦を思わせるしつこいぐらいの丸め込み合戦。

オカダ戦といえば、エレガントすぎるタイガースープレックス。

長身のオカダ選手をぶん投げてぶん回すパワー。

右手と左手で交互にしつこいぐらいの執念のスカルエンドへのこだわり。

全ての技をコピーできるんじゃないかと思うぐらいの器用な掟破り。

オカダ選手よりタイミングいいんじゃないかと思えるほど、説得力抜群のサナダ式レインメーカー。

パワー・テクニック・エレガント。

SANADA選手は新日本での総決算的なプロレスを展開するが、38分3秒、オカダ選手のレインメーカーに沈んだ。

最後のオカダ選手のローリング式のツームストンパイルドライバーが、いつもより弱々しくあっさりしていたように思う。

超人オカダ選手がSANADA選手に確かに追い込まれていた証だったような気がする。

 

SANADAの黒と真田の青、イコール深い青。

どんたくIWGP決戦はSANADA選手の覚悟も虚しく、オカダ選手の勝利で幕を閉じた。

この試合、SANADA選手がいつも通りのモヒカン姿だったら、俺はここまで盛り上がらなかっただろう。

入場時のコスチュームは、前回の古きヨーロッパの貴族風のものがパワーアップしつつ、左右で違うデザインのものを一つにしたようなSANADA選手らしいオシャレでクールなコスチューム。

被っていたスカルマスクもジュエリーが散りばめられたようなキラキラとしたゴージャスなものに変わっていた。

試合で使うロングタイツも入場時のコスチュームと同じく深い青に変化。

まるでロスインゴのSANADAの黒に、真田聖也の鮮やかな青が混ざって、深い青になったように。

惜しむらくは、SANADA選手の入場時の出で立ちを見て、吉野アナも解説陣も真田聖也に触れなかったこと。

SANADA選手の新日本初登場時のモヒカン姿を見て、真田聖也と一瞬気づかなかったGK金沢さんがいてくれたら、SANADA選手の覚悟がもっとみんなに伝わっていただろう。

 

 

内藤とSANADAの一歩踏み出す勇気。

内藤選手とSANADA選手を比較することはあまり意味がないとはわかっているが、どうしても比較したくなる。

ロスインゴに変貌しデスティーノにこだわった内藤選手が、ベビーフェイス時代のフィニッシュホールド、スターダストプレスを解禁したのは2017年のG1クライマックス決勝戦だ。

試合後のマイクにおける「主役は俺だ」発言も含めて、あの時内藤選手は黒いロスインゴと赤いスターダストジーニアスを融合させたのだと思う。

ベビーフェイス時代の内藤選手とSANADA選手は、スタイルを変えなければ現状を打破できない鬱屈した状況があった。

長年親しんできたスタイルを変えることはとても勇気のいることだ。

まさに一歩踏み出す勇気がいることだろう。

しかし、一歩踏み出す勇気がチャンスを生むことはあっても、そこから先は小手先の変化ではなく、やはり個人の実力が必要になるのかもしれない。

悲願の東京ドームメインイベントに行くために、G1でスターダストプレスを解禁した内藤選手の姿が、どんたくでの入場時のSANADA選手の姿と重なった。

ロスインゴのモヒカンスタイルで2度目のIWGP挑戦のチャンスを掴んだSANADA選手は、もう一つさらに上に行くために真田聖也を召喚したのではないだろうか。

3年間ロスインゴのSANADA選手を見続けたからこそ、真田聖也を引っ張り出す覚悟と勇気がしっかりと伝わってきた。

やっぱりプロレスは長く見ることで、より面白くなるのである。

 

同じユニットの内藤選手は4度目の挑戦でIWGPを初戴冠。

この時がSANADA選手の新日本初登場でもある。

スタイルが似ている棚橋選手は3度目の挑戦でIWGPを初戴冠。

 

SANADA選手のIWGP挑戦は今回で2度目。

SANADA選手の次のIWGP挑戦が今から待っていられないのだ。

 

更新情報はTwitterから!

-L・I・J, レビュー
-, ,

Copyright© ボマニア|プロレスにもぐる! , 2019 All Rights Reserved.