出典:新日本プロレスワールド

L・I・J レビュー

石井にスコーピオンを仕掛けた挑発こそ、EVILの強さの証![5.4福岡]

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EVIL選手がスコーピオンデスロックを使い始めたのはいつだったか。

長州力のイメージが強すぎるので、新日本では中々スコーピオンを使いにくい状況があると思う。

海外だと、もはやヤングバックスのシャープシューターのイメージなのだろうか。

とにかく、EVIL選手がスコーピオンデスロックを使い始めた時、素直にいいチョイスだなって思った。

長州力のイメージが強いとはいえ、とてもいい技だし、このまま新日本の日本人レスラーが誰も使わないのはもったいない。

ファイトスタイルに少なからず長州力の匂いを感じさせるEVIL選手ならば、スコーピオンデスロックのいい使い手になれるんじゃないかと思ったからだ。

しかし!

俺の考えはめちゃくちゃ甘かった。

EVIL選手は最初からどんたくでの石井戦を見据えていたのだ。

そのためにあえて前哨戦から、石井選手の師匠のフィニッシャーであるスコーピオンデスロックを出し続けていた。

そもそもジャパニーズマフィア感むき出しの石井選手に対して、石井選手の師匠の技を仕掛けるEVIL選手は命知らずすぎる。

石井選手にスコーピオンデスロックを仕掛けるなど、普通に考えたらものすごい罰ゲームでしかない。

しかし、そのスコーピオンこそがEVIL選手の最大の挑発であり、メインテーマであったように思う。

ただ、EVIL選手は公式インタビューで挑発ではないと否定しているが‥。

 

石井とEVILこそ無二のライバル!

EVIL選手はある種器用な選手なので、ザック選手と試合すればサブミッションにそれなりに対応するし、ジェリコ選手とのハードコアな試合にもそれなりに対応してしまう。

でももしかしたら、その器用さがEVIL選手らしさを少し奪っていたかもしれない。

石井選手と対峙すると、本来のEVIL選手の良さがよくわかる。

本能的に目の前の獲物をなぎ倒していく攻撃性。

相手のどんなハードヒットも柔軟な体で受ける頑丈さ。

EVIL選手は石井選手と戦うことで確かに本来の強さを取り戻したような気がした。

 

石井選手もまたEVIL選手と対峙するととても饒舌になり、楽しそうである。

石井選手の前では新日本のほとんどのレスラーが青二才の若造に見えてしまう。

YOSHI-HASHI選手はいうまでもないが、内藤選手やオカダ選手をも若造に思わせる凄みがある気がする。

ただ石井選手と対峙したEVIL選手にはなぜかあまり若造感は感じない。

闇王というキャラクターのせいかもしれないが、俺には二人がちゃんと対等の関係に見えた。

なんなら石井選手がEVIL選手に挑戦している瞬間もあったような気がする。

実際パワーやスピードはEVIL選手の方が勝っていたと思う。

鈴木選手や永田選手が年齢を重ねてしまった今、石井選手を満足させるレスラーはEVIL選手が筆頭候補である。

メインのSANADA選手とオカダ選手がライバル関係になったが、このセミの二人こそライバルといって差し支えないと思う。

石井選手とEVIL選手はホントに手が合う。

 

 

スコーピオンデスロックとサソリ固め。

EVIL選手と石井選手のどんたくでのスペシャルシングルマッチ。

ゴッツゴッツのバッチバッチ。

エルボーとチョップとラリアットと頭突きと体当たりという成分でほぼ構成された試合。

メインの試合と比べればスマートさやエレガントさの欠けらもないだろう。

しかし二人の意地と意地がぶつかり合う戦いに会場は熱狂。

昔からのファンも最近のファンも興奮し、そして当然モニターの前の俺も興奮した。

新日本のお手本のような試合だったと思う。

そして一番の見所は石井選手がEVIL選手にかけたサソリ固めだろう。

このサソリが決まった瞬間、会場は大いに沸いた。

その歓声は、まがい物のスコーピオンを使ったEVIL選手に、本物のサソリ固めはこうだと言わんばかりの石井選手に対する歓声だ。

しかし!

俺はその時、全く別のことを思った。

EVIL選手の挑発にのって石井選手が師匠のサソリ固めを使わされているのではないか、と。

今まで全く使ってこなかった、師匠のフィニッシャーである恐れ多いサソリ固めを、石井選手にまんまと使わせたのだ。

こんな皮肉なことはないだろう。

誰が何と言おうと、この時点でこの試合はEVIL選手の「手のひらの上」である。

確かにEVIL選手は石井選手に負けた。

しかしサソリ固めを石井選手に出させた時点で、この試合はEVIL選手の勝ちだ。

勝ちと言ってもいい。

勝ちと言ってもいいはずだ。

勝ちに違いない。

勝ちじゃない?

ガンバレ!イービル!

 

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