出典:新日本プロレスワールド

レビュー 考察

まさかのバッドエンド!オカダvsジェリコ戦について考えてみる![6.9大阪城ホール]

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6.9ドミニオン大阪城ホールのメインイベント、オカダvsジェリコ戦がいろいろな意味で話題となりました。

新日本の絶対王者オカダ選手と、元WWE王者のジェリコ選手。

この世界レベルの頂上決戦を一目見ようと、満員に膨れ上がった大阪城ホールはファンの期待値MAXだったと思われます。

結果的にジェリコ選手と棚橋選手のネクストを期待させる流れで終了したわけですが、次の試合への期待よりもメインイベントへの残念な思いの方が上回ってしまったのではないでしょうか。

少なくとも僕はそうでした。

これほどモヤモヤしたIWGP戦は久しぶりでしたね。

もはや考えてもしょうがないかもしれませんが、いろいろ考えて気持ちを落ち着けたいと思います。

大きな流れは、3つありました。

IWGP戦においてオカダ選手がジェリコ選手に丸め込みで勝利したこと。

試合後ジェリコ選手がオカダ選手に攻撃しているところを棚橋選手が助けたこと。

勝ったオカダ選手がKOされたことで、締めるマイクがなかったこと。

これらを順番に考えていきたいと思います。

そして今回の試合はプロレスの試合内容というより、新日本の考えるストーリー部分に起因すると思いますので、あれやこれや勝手に想像して書きますので、ご了承くださいませ。

 

 

急遽決まった世紀の一戦、オカダvsジェリコ!

どんたくでジェリコ選手がオカダ選手にビデオメッセージを送ったことで、急遽決まった大阪城のIWGP戦。

思えば1.4東京ドームの試合後、ジェリコ選手はインターコンチ戦に負けたにも関わらず、IWGP戦へ意欲を示しました。

まあ、USヘビー、インターコンチと戦ってきたので、次はIWGPと考えてもおかしくはありません。

おそらくこの時点で大阪城ホールでのIWGP戦は決まっていたと思われます。

新日本の年間契約が更新されるのは1月。

あまり来日できない外国人選手は1.4の東京ドームの時に契約の話をするという噂を聞いたことがあります。

あくまで推測ですが、おそらく去年同様、大阪城、10月か11月のビッグマッチ、東京ドームの3試合は契約したんじゃないでしょうか(ドームに2日間出るなら4試合)。

1試合だけではストーリーが作れないので、せめて3試合、最低2試合は必要です。

一方でジェリコ選手はオカダ選手と棚橋選手と戦ってみたいという噂もありました。

 

そして、6.9大阪城ホールの時点でのIWGPチャンピオンがオカダ選手というのも、東京ドームの時に決まっていたと思われます。

東京ドームで負けたオカダ選手がMSGでジェイ選手にリベンジするストーリーが進行していましたから。

東京ドームはG1の優勝者がIWGPに挑戦するのが通例ですし、10月の両国はG1の因縁が持ち込まれますから、G1に出ないジェリコ選手が(出たいと言っているが)IWGPに絡むことができるのは、あまり前後の因縁が関係ない大阪城ホールしかありません。

しかし、ジェリコ選手は現在AEWに所属しながら、フリーとして新日本に参戦している状態です。

仮にジェリコ選手がオカダ選手に勝ってIWGPチャンピオンになった時、AEWはAEWでストーリーが進行しているので、ジェリコ選手がコロッとケニー選手あたりに負けてしまうと、IWGPの権威がAEWより下がってしまいます。

かといってオカダ選手がジェリコ選手に完全に勝利すると、ジェリコ選手の次の棚橋戦が見えなくなってしまいますし、ジェリコ選手の格も下がってしまいます。

ちなみにジェリコ選手は内藤選手とは1勝1敗の同格という状態だと思います。

 

しかもジェリコ選手が上半期で来れるのは大阪城ホール1日のみ。

つまり、この1試合で要求されたことは、オカダ選手がIWGPを防衛し、なおかつジェリコ選手が格を落とさず、さらに棚橋選手と戦う因縁を作ること

これはかなりの難問です、簡単に解けるはずのない難問だったはずです。

 

が、しかし、新日本は一つだけ方法を見つけてしまいました‥。

出典:新日本プロレスワールド

そう、それが、丸・め・込・み!

IWGP戦において禁忌と言ってもいい、丸め込みという禁断の扉を開けてしまったのです。

 

 

オカダの丸め込みという違和感。

新日本の公式HPで確認しましたが、少なくともこの10年ぐらいのIWGP戦において丸め込みで決まった試合は一つもありませんでした。

チャレンジャー側の選手が丸め込みで格上の選手を丸め込んだのなら、まだ話はわかりますが、IWGPのチャンピオンの方が丸め込みで勝利してしまっては、あれれ、となってしまいます。

また、丸め込みを得意とする棚橋選手やSANADA選手、ザック選手あたりがIWGP戦で出すなら、まだ話はわかりますが、あまり丸め込みのイメージのないオカダ選手が、IWGP戦で丸め込みで勝利してしまったのには、とても違和感がありました。

そもそも、常にレベルの違うIWGP戦を見せることで人気を上げてきたオカダ選手。

そのオカダ選手がジェリコ選手にIWGP戦で丸め込みで勝ってしまうという違和感

まずここで一つ目のモヤモヤがはじまったと思います。

 

試合よりストーリーを重視したモヤモヤ感。

丸め込みで負けたジェリコ選手は元気いっぱいで、試合後怒りが爆発。

そして、新しい決め技、ジューダスエフェクトでオカダ選手をKO。

出典:新日本プロレスワールド

さらにオカダ選手に暴行しようとするジェリコ選手に対して棚橋選手が立ちはだかり、棚橋vsジェリコ戦を匂わせたところでジェリコ選手は花道を下がって退場。

棚橋選手もオカダ選手を抱きかかえ退場しました。

棚橋選手が珍しく解説に入った時から、ジェリコ選手と何らか絡むんだろうな、とはうすうす気づいてはいましたが‥。

オカダvsジェリコ戦という試合そのものがしっかり終わっていれば、試合後のネクストはサプライズという形で受け入れる余裕もあったでしょうが、試合の決着が微妙だったため、試合よりストーリーが重視された印象がついてしまったように思いました。

ここで二つ目のモヤモヤを感じてしまいました。

 

締めのマイクがなかった残念感。

結果的に勝ったオカダ選手がKOされてしまったため、締めのマイクがなくて、モヤモヤしたまま試合終了のアナウンスが場内に冷たく響き渡りました。

これについては、負けたジェリコ選手が締めるわけにもいかず、助けた棚橋選手が締めるわけにもいかず、KOされたオカダ選手が締めるわけにもいかないということで、致し方なかったかもしれません。

しかし、大阪城と東京ドームのビッグマッチは新日本の中でも特別大きな興行です。

大阪城を見にきたファンの方々は、どちらが勝とうと最後は誰かが締めてくれると思っていたはずです。

締めのマイクをしない選手もいるので、必ずしも締めのマイクは必要ないかもしれませんが、大阪城をマイクで締めるという行為は、大阪城のIWGP戦に勝ったレスラーにしかできない特別なものです。

締めのマイク込みでの大阪城のフルハウスだったのではないでしょうか。

これが最後のモヤモヤだったと思います。

 

大阪城のIWGP戦というブランドの信頼感が揺らぐ試合。

特にここ数年の大阪城ではレベルの高いIWGP戦でファンを満足させてきた実績がありました。

昭和の頃の猪木さんの時代を反省して、棚橋選手が提唱するファミリーがハッピーで楽しめるプロレスを目指したからだと想像します。

スキャンダラスな結果でファンの想像を超えるサプライズを無理やり起こすのではなくて、しっかりとしたプロレスを見せることでIWGPの格を上げ、ファンの信頼を得ることを最優先に考えてきたのだと思います。

その信頼が積み重なり、大阪城のフルハウスに繋がったと思いますが、結果的にその信頼が揺らぐ事態になってしまったように思います。

なおかつ、その中心に棚橋選手がいたことが残念でなりません。

新日本としては、満員になった大阪城のファン、ジェリコ特需でワールドの会員になった世界のファンに、次の展開が気になるように仕掛けた演出だったかもしれませんが、ちょっと本末転倒になってしまったような気がします。

 

オカダとジェリコのプロレスの相性。

試合内容についても少しだけ。

ジェリコ選手は相変わらずのパフォーマンスで試合を盛り上げてくれていたと思います。

オカダ選手もいつも通りのしっかりとしたコンディションで戦っていたと思います。

しかし、ジェリコ選手が新日本で行った試合の中で最もハマらなかった試合のように見えました。

ケニー戦や内藤戦はノーDQのエンタメ感がジェリコ選手とハマっていたので面白い試合になったと思います。

ノーDQじゃなかった大阪城の内藤vsジェリコ戦は内藤選手が負けたという衝撃があって楽しめました。

EVIL vs ジェリコ戦はクラシカルな試合でしたが、EVIL選手のすごい攻撃をジェリコ選手が受けまくったことで面白い試合になった印象です。

あとオカダ戦以外は、前哨戦ともいうべき乱入や動画のやりとりがあったので、盛り上がったところもあったと思います。

 

しかし、このオカダvsジェリコ戦は何かがうまくいっていないような気がしました。

個々のファイトは面白く盛り上がりますが、二人のプロレスの相性が今ひとつハマっていないと言いますか‥。

オカダ選手はアスリートなプロレスの最高峰といってもいいと思います。

特にケニー選手のようなタフで運動能力のある選手と戦うと、オカダ選手の魅力がよくわかります。

今思えば、60分戦うというプロレスは、オカダ選手の超人さを最も引き出したオカダ選手のためのプロレスだったような気がします。

しかし、運動能力のピークを過ぎたジェリコ選手はどちらかというとパフォーマンスで試合を引っ張るタイプ。

もちろん今も衰えない技の数々はありますが、オカダ選手の良さを引き出してくれる選手ではなかったように思います。

それを最も感じたのは、試合終盤の技の切り返し合戦のところ。

フィニッシャーをめぐるスピーディーな技の攻防はオカダ選手の試合の見どころの一つだと思いますが、その攻防がすごくスローに見えてしまいました。

もしかしたら、セミセミのオスプレイvsリー戦や、セミの飯伏vs内藤戦を見た後だったからかもしれませんが、オカダvsジェリコ戦の技の攻防はすごくゆっくりに見えてしまいました。

オカダ選手がジェリコ選手に合わせていたかのような印象です。

結果的にオカダ選手のIWGP戦としては低いクオリティに見えてしまったし、ノーDQをやらない場合のジェリコ選手の限界を少し感じてしまいました。

最終的に丸め込みで試合が終わってしまったことも含めて、今ひとつ突き抜けられなかった試合だったように思います。

 

 

総括

今ひとつハマらなかった試合内容。

IWGP戦がチャンピオンの丸め込みで終わってしまった違和感。

IWGP戦が棚橋vsジェリコ戦のストーリーの前フリに使われてしまった本末転倒感。

大阪城というビッグマッチで締めのマイクがなかった消化不良。

これらが重なったことで、結果的に大阪城のIWGP戦というブランドの信頼が揺らぐ事態になってしまったのではないでしょうか。

ネクストを感じさせることも重要ですが、目の前のIWGP戦をおろそかにしてしまっては、元も子もありません。

とはいえ、来年は大阪城が2月と6月の2回開催ということが発表されました。

こちらもフルハウスということになれば、新日本の方針は間違っていなかったということになり、今回のオカダvsジェリコ戦もアリだったということです。

今の新日本は多少のことではビクともしない気もしますね。

 

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